公開フォラム

  
  
  
  
  
  
  

■木の建築サロン講座「都市に第二の森林を! 〜都市木造・木質建築への挑戦〜」
■木の建築サロン講座「フィンランド木造教会の技術と歴史」

■木の建築サロン講座「都市に第二の森林を! 〜都市木造・木質建築への挑戦〜」

 「都市に第二の森林を!〜都市木造・木質建築への挑戦〜」と題し、三菱地所グループの木造木質化の取り組みについて、設計事例を交えながらご紹介いたします。
 三菱地所グループは、2050年までに「ネットゼロ」の達成を目標に掲げ、再生可能エネルギーの活用やCO2排出量の「削減」と共に都市でのCO2「固定」を目指しています。建築を適切に木造・木質化することで、植林・森林管理・森林需要の安定的な創出による都市と森の適切な循環システムを作り出し、クライアントをはじめとする関係者と共に、持続可能な社会の実現に取り組んでいます。
 これまで木造・木質化事業において、企画、開発、設計、施工、運営に取り組んできました。2020年1月、MEC industryを設立し、2022年6月には鹿児島県湧水町の自社工場を稼働させ、地元の木材を使用した2X4材やCLTなど木質建築の製材・加工、MIデッキやMOKUWELL HOUSEなどの企画・開発・製造・販売を進めています。これにより、グループ内に木材の調達から開発、運営までをつなぐ木材活用のネットワークが構築されました。三菱地所設計はネットワークの一員として、企画や商品開発から設計、プロジェクトマネジメントを通じて、建築や都市環境の積極的な木質・木造化に取り組み、都市を「第二の森林」へと変えていくことを目指しています。

(コーディネーター:横田昌幸)


>> リーフレット

講 師:吉原 正氏(株式会社三菱地所設計 構造設計部長R&D推進部木質建築ラボ長)

日 時:2024年4月6日(土)14:00〜

会 場:
大手門タワー・ENEOSビル1階エコッツェリア 3×3 Lab Futureサロン(東京都千代田区大手町1-1-2)

定 員:会場60名+オンライン100名

参加費:会場参加/会員1,000円、一般2,000円 ウェブ参加/会員・一般1,000円

共 催:NPO 木の建築フォラム、エコッツェリア協会

お申込方法:申込フォームまたはリーフレットからお申込いただけます。

■木の建築サロン講座「フィンランド木造教会の技術と歴史」

 木の建築は古くから風土に根ざし、技術の伝播、交流を経て各地で独自の発展をしました。それゆえ、国内でも海外でも、その土地で見つける木の建築の造形にはそれぞれ見る楽しみがあります。
 日本には校倉造という木を組積する構造がありますが、フィンランドでも丸太を加工して積む構法が古くから一般的でした。そして、この構法は教会建築の建設で独自の進化をします。
 そもそも、丸太組積造は木材の長さに制限され、大空間を造るには適していません。長い大きな壁を造ることが困難だったからです。
 フィンランドでは長い壁を作るため、同じ組積造で造られた箱状の柱の中で、校木(壁材を構成する材料)を延長する独特の構法が生まれました(図参照)。箱柱式教会というこの構法で、組積造でありながら大きな空間が造られるようになり、やがてこの技術は世界文化遺産として知られるペタヤヴェシ教会(18世紀)をはじめ十字形教会にも応用され、1, 000人以上の会衆を収容する大規模の木造教会へと発展しました。
 竹内氏は10年に亘る現地での調査研究で、このような事例の教会が多く存在していることを知り、その構法を明らかにしました。フィンランドでは木造教会について美術史の研究者は多くいますが、構法面での研究者は見当たりません。今回の講座はその内容を、写真、図版と共に紹介、解説をいただくものです。

(コーディネーター:橋本久道、大橋好光)



講 師:講師 竹内 晧(たけうち あきら)氏
(建築家、フィンランド木造教会研究家、北欧建築・デザイン協会理事)
2008 年『17 世紀、18 世紀フィンランド木造教会の研究:フィンランド・ボスニア湾地域における箱柱式教会の構法と歴史について』東京大学大学院工学系研究科博士論文
著書 『フィンランドの木造教会』(リトン 2010年)

日 時:2022年10月22日 土曜 14:00〜16:00

会 場:
大手門タワー・ENEOSビル1階エコッツェリア 3×3 Lab Futureサロン
(東京都千代田区大手町1-1-2)

定 員:40名

参加費(お茶代含む):会員1,000円、一般2,000円、学生500円

主 催:NPO 木の建築フォラム

共 催:一般社団法人 エコッツェリア協会

■木の建築サロン講座の報告 2019年11月22日
深尾精一「各地域で取組む木造建築に期待する」

 深尾精一氏は小原二郎氏から継いで、この数年、日本木材青壮年団体連合会主催の「木材活用コンクール」の審査委員長を引き受けておられる。同コンクールは国交省、林野庁等が後援し、全国規模の広範囲なコンクールである。なお、海外の木造建築視察も含め、深尾氏の手元には様々な木造関連資料が蓄積されている。最近5年の入賞作品をPPTにて次々に紹介されながら、木造及び混構造建築物、また内部空間における多様な木材活用と可能性について解説された。次に欧米の最新視察事例として、高層ビルの内外壁、集合住宅等の多層木造から日本より柔軟な木材の活用を実感した。
 深尾氏の自邸である「繁柱の家」の取組にはご専門の構法、システム化、割付寸法等の面から木の良さの表現の結集を感じた。最後に製材、丸太、集成材、CLTを用いた建築事例、構法として壁梁、伝統、貫、トラス、合掌、唐傘、格子壁、格子シェル、HPシェル、懸垂、校倉等を例示して架講形式、接合方式の視点から木造建築を考える必要を語られた。
 当フォラムは講師自身の長年の研究活動を語る「特別講義」を設けている。丸テーブルを囲んだサロン形式は今回が初めてである。前半は講義、後半は意見交換が中心。飲み物、おつまみも並んで和気あいあいとなり、参加者から「良かった、面白かった」との声をいただいた。

(木の建築サロン講座事業幹事:片岡泰子)

 ◆過去の公開フォラム

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第28回 東京  『木造建築物の耐久性に関する現状と課題』
第27回 千葉  『忘れられた大規模木造 戦前、戦後の新興木構造』
第25回 東京  『木の未来をひらく中高層木造』
第24回 東京  『災害をのり越える林業と木の建築』
第23回 東京  『今、求められる木材乾燥とは』
第22回 東京  『火事に負けない木造の福祉施設・幼児施設をつくる』
第21回 京都  『京都の夏を旨とした住まいにならい、地域型住宅の省エネルギーを探る』
第20回 東京  『製材による中大規模木造建築』
第19回 東京  『伝統的木造住宅はどこにむかうか』
第18回 東京  『これからの木の学校建築』
第17回 東京  『伝統的木造住宅と省エネルギー』
第16回 越後妻有  『越後杉 現代の匠と文化−水と大地に寄り添う暮らしと復興−』
第15回 能代    『地域の木の学校づくり』
第14回 つくば   『よくわかる木のはなし―木材および木質材料に関する知恵と知識―』平成22年度 木のまち・木のいえ整備促進事業成果報告(詳細) pdf
第13回 東京    『伝統構法木造住宅の構造計画・構造設計』
第12回 東濃    『木造住宅の温熱環境と省エネルギー』
第11回 東京    『木造建築の防耐火性能-性能規定導入後の展開・設計事例と今後の課題-』
第10回 木曽    『木曽の檜と技と知恵』
第09回 尾鷲    『地域材を生かした家づくりと生産ネットワーク』
第08回 京都    『京町家 「京風」探索〜「京町家再生」〜』
第07回 都城    『オビスギにみる現代技術によるスギ材の利用とその展望』
第06回 掛川    『木の文化のまちづくり』
第05回 岩国    『錦帯橋架替工事のすべて』
第04回 愛媛    『私の育てた木を使ってください』
第03回 遠野    『森とともに街と住まいを考える』
第02回 郡上八幡 『伝統的な町並みの防火対策』
第01回 金沢    『森と木のまちに循環するものづくりの心・技』


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 ◆過去の研究集会

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第04回 日田     『森と文化を未来につなぐ』
第03回 長崎・五島 『教会建築・歴史と自然環境を生かした島づくり』
第02回 太子町    『地域で修復のプロを育てるしくみ』
第01回 秩父三峯  『「古建築・森林・技術」〜秩父三峯神社の100年先を考える〜』


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