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■ 2021年度 木の建築フォラム講習会のご案内

 材料から各種性能、設計例まで、木造建築物の設計、施工等に必要な基礎知識と最新情報を網羅した講習会を2012年度から進めております。
 今年度も新型コロナウイルス感染拡大の影響を鑑み、インターネットを使用したオンラインでの講習会開催を予定しております。
 皆様ふるってご参加ください。

(講習会事業幹事:河合直人)

 ー 基 礎 ー
(4)木造建築の防耐火設計 <終了>
 ー 応 用 ー
(1)公共建築・中層木造建築
  <終了>
(3)伝統木造の保存・活用 <終了>

■ 講座の様子

応用編(1)公共建築・中層木造建築

 本講座は、公共建築物や中層建築物での木材利用が進む中で、最新の実務的な情報を提供し、木造建築物の将来像をともに考える場として設けられました。2012年度から再構成された講習会のひとつで、本講座も情報を更新しつつ4回目となっています。
 講師は前回とほぼ同じで、公共建築物等木材利用促進法に関連して国土交通省から出された「木造計画・設計基準」の執筆者や、大規模木造等を数多く手がけた設計者などから成っています。計画、防耐火、構造、遮音、耐久性のそれぞれについて、最新の情報を交えて、基本的な考え方から設計事例まで、充実したお話をいただきました。また、今話題のCLTについても、多くのCLT構造の構造設計を手がけている設計者を招き、実際の建築事例に基づいてお話をうかがう機会を設けました。
 受講者は延べ17名で、内容から言えばもっと多くの方に聞いていただきたいところですが、オンラインのため遠方から参加できたという方もあり、熱心な質疑応答もあって、大変有意義な情報共有、意見交換の場になったと思います。
 公共建築物や中層建築物での木材利用は、今大きな注目を集めているところですが、課題が多く残されていることも確かです。皆様からのご意見をうかがいながら、さらに有意義な講習会を企画していきたいと思います。

(担当幹事:河合直人)



応用編(3)伝統木造の保存・活用

 今回の本講座は、伝統木造建築が備えている特質として「しなやかに適応して生き延びる力」という意味で「レジリエンス」という言葉を設定し、この言葉をめぐって毎回異なるテーマを掲げ、講師および関連分野のオブザーバーを招いて講義が行われました(4回すべてオンライン講座)。
 第1回(10月16日)は、黒野弘靖氏より新潟県上越市の雁木造りの町家と集落について、豊富なフィールドワークの成果に基づき、ユニークな町家建築の空間構成の変容と、住まい手から見た町並みの有り様とあり方についてお話しいただきました。第2回(11月13日)は、マーティン N. モリス氏より千葉県一宮町の建物調査を通じてわかった伝統建築のルーツの深さと、解体可能で移築・再建のしやすい伝統木造の特質について広い視野からお話いただきました。第3回(12月11日)は、篠節子氏より木造住宅の温熱環境に関するお話がありました。省エネルギー基準説明義務化の流れのなかで、既存の伝統木造の保存・活用を考えていく際の、基本的な知見を得ることができました。第4回(1月22日)は、内田青蔵氏より、近代住宅において木造が和風から洋風に移行する際に起こった変化と適応力について、転換期の住宅類型や建築家の作品などを参照しながら講述いただきました。異なる立場の講師から語られたレジリエンスという言葉に対する解釈の幅があったことも成果のひとつと感じられました。

(担当幹事:堀江亨)

■ 2021年度講習会


(1)公共建築・中層木造建築

 2010年に施行された「公共建築木材利用促進法」では、公共建築物における木材の利用が謳われ、最近では4階建て以上の中層建築物を木造でつくる構造や防火の技術開発も進んでいます。また、学校建築等に関しては、火災実験を含む研究成果に基づいて2014年に防火関係の基準改正も行われました。さらに、2016年4月には中層木造建築物に適するとされる新たな木質材料CLTを用いた建築の基準も整備されています。
 こうした状況を踏まえ、本講座では、公共建築物、中層建築物、大規模建築物等を木造で設計するための計画、構造設計、防耐火設計、耐久性設計等に関する最新の情報を提供し、これらの木造建築物の将来像をともに考える場を提供します。今年度は東京開催ではなくオンラインでの開催ですので、遠方の方も是非この機会にご参加ください。

コーディネーター:河合直人(工学院大学)

 

定 員:50名
■参加費(消費税込):
(5回通し) 会員 9,000円、一般:12,000円
(各回受講)会員 2,500円、一般: 3,000円

○第1回
 テーマ:中層・大規模木造の計画と実例
 日 時:2021年12月25日(土)13:30〜16:30
 講 師:杉本洋文(東海大学)

○第2回
 テーマ:中層・大規模木造の防耐火設計
 日 時:2022年1月15日(土)13:30〜16:30
 講 師:安井 昇(桜設計集団一級建築士事務所)

○第3回
 テーマ:中層・大規模木造の構造計画・構造設計
 日 時:2022年1月29日(土)13:30〜16:30
 講 師:腰原幹雄(東京大学生産技術研究所)

○第4回
 テーマ:中層・大規模木造の遮音/CLT構造の構造設計例
 日 時:2022年2月12日(土)13:30〜16:30
 講 師:平光厚雄(国総研)/佐藤孝浩(桜設計集団構造設計室)

○第5回
 テーマ:中層・大規模木造の耐久性
 日 時:2022年2月26日(土)13:30〜16:30
 講 師:中島正夫(関東学院大学)

お申込は下記のいずれかにによりお申込ください。
申込フォーム:https://forms.gle/DFPvLZQRn785kPMX9
申込書:PDFWord


基礎編(4)木造建築の防耐火設計

はじめての木造建築の防耐火設計(Web講習会)

 2010年の公共建築物等木材利用促進法の施行から約10年間、木造建築に係わる建築基準法の改正が続き、2019年には、従来耐火建築物が求められた規模・用途に対しても、性能設計が整備され、木造建築に関する設計の自由度がさらに向上してきています。そのため近年では、住宅に限らず非住宅においても、木造・木質化への取り組みや実現した設計事例が増えてきています。
 本講座は、最新の建築基準法・告示など防火法令の概念を知ったうえで、木造建築に関する火災安全設計を学ぶ2日間のオンライン講義です。
 講習の合間には、講師や受講者同士との親睦を深めるためのWeb昼食会、3時のお茶会も設けておりますので、奮ってご参加ください。

>>スケジュールや講師等、詳細チラシはこちら

 

日 程:
1日目:2021年9月4日(土) 10:00〜17:30
2日目:2021年9月11日(土) 10:00〜17:30
定 員:50名程度
受講料(※2回通し、消費税込):
木の建築フォラム会員 15,000円
一般         20,000円
学生          2,000円

お申込は下記のいずれかによりお申込ください。
申込フォーム:https://forms.gle/tMiGGtEL77K2o2Y4A
申込書:PDFWord

応用編(3)伝統木造の保存・活用

伝統木造のレジリエンス[生き延びる力]を考える

 伝統木造建築は、環境や社会状況の変化に適応し、今日まで生き延びてきました。「レジリエンス」という言葉は、物理学の用語として端を発し、現代では心理学、経営学、組織論などにおいて、「困難な状況にもかかわらず、しなやかに適応して生き延びる力」として広く用いられるようになった考え方です。この概念は、伝統木造建築が備えている特質を端的に表すものであり、またその生かし方を考えるうえで必須のキーワードであるといえます。
 本講座はこの特質を、伝統木造のレジリエンスと呼ぶことで、伝統木造構法の柔軟性あるいはその限界を見定め、あるいは伝統家屋の日本らしさとはどこにあるのか、またその住環境をどうとらえるか、といった多角的な視野から問題を提起し、その「生き延びる力」を検証します。今年度はオムニバス形式で4回の講義を行います。

(コーディネーター:堀江 亨(日本大学))

 

定 員:50名
■参加費(消費税込):
(4回通し)会員7,000円、一般:10,000円
(各回受講) 会員2,000円、一般:3,000円

■第1回
「町家建築の空間構成からみたレジリエンス」
日 時:2021年10月16日(土) 14:00〜16:00
講 師:黒野 弘靖(新潟大学)
オブザーバー:二村 悟(日本大学)
 町家の空間構成に関するフィールドワークをもとに、木造軸組によってできた空間の変容とその融通性について、和小屋を多用した小屋組との関係などから解説します。

■第2回
「伝統木造建築の回復力と持続性」
日 時:2021年11月13日(土) 14:00〜16:00
講 師:マーティン N. モリス(千葉大学)
オブザーバー:源 愛日児(元 武蔵野美術大学)
 千葉県一宮町の建物調査を例に、建物の変遷過程から伝統木造の継承性について述べ、また広く日本建築史をみたときに、恒久的な組積造建築とは異なる、解体可能で移築・再建のしやすい特質について言及します。

■第3回
「既存木造住宅の温熱環境とレジリエンス」
日 時:2021年12月11日(土) 14:00〜16:00
講 師:篠 節子(篠計画工房)
オブザーバー:片岡 泰子(木造建築環境設計所)
 省エネルギー基準説明義務化の流れのなかで、既存住宅として古民家における外皮性能等の建築的工夫はどのように評価されるのかを、気候風土適応住宅に関連した法令を踏まえて展望します。

■第4回
「明治維新以降の和と洋のレジリエンス」
日 時:2022年1月22日(土) 14:00〜16:00
講 師:内田青蔵(神奈川大学)
オブザーバー:伊郷吉信(自由建築研究所)
 近代において木造が和風から洋風に移行する際に住宅建築に起こった変化と適応力について、転換期の住宅類型や建築家の作品などを参照しながら、伝統建築の「生き延びる力」を考えます。

お申込は下記のいずれかにによりお申込ください。
申込フォーム:https://forms.gle/faZM4feEQnzKhaqZ7
申込書:PDFWord (2021年度講習会申込書)