■ 2013年度 第16回木造耐力壁ジャパンカップ 結果報告
8月16日、17日、18日の3日間、日本建築専門学校で熱戦が繰り広げられました。今年は例年より早めの8月の実施となったため、出場者の方々は短い準備期間での対応に苦労されたようです。会場が富士山の麓の標高700mの場所にあるとはいうものの、気温が高い中での組み立て作業では、時間が増すごとに施工者が汗だくになる姿が見受けられました。予選時から最大荷重が30kNを超える壁が続出し、暑さだけでなく戦いそのものも例年以上に熱いものとなりました。
最後の決勝戦は、長いビス(20p〜30p)を用いて接合部を補強した壁同士、ITAMADO2と矢来の決戦となりました。両者一歩も引かぬ勝負を繰り広げる中、最後は最大荷重:58.6kNで、矢来の桁部分が破壊してITAMADO2がトーナメント優勝を果たしました。
また、コストパフォーマンスが最も高い耐力壁を評価するジャパンカップ優勝は初代MOTONARIで、滋賀職業能力開発短期大学校は昨年に続いての2連覇を達成しました。
本大会で勝ち進めるかどうか、耐震点の評価につながる変形量がどれほど得られるかということについては、くじ引きで決定した対戦の組み合わせに大いに依存します。受賞できなかった壁や決勝に進出できなかった壁の中にも組み合わせ次第では受賞対象となったのではないかと思われる壁も複数ありました。
各賞の受賞者(チーム名/壁名)は次の通りです。
●トーナメント優勝
東大×LIXIL×キダテ/ITAMADO2
●ジャパンカップ優勝
滋賀職業能力開発短期大学校/初代MOTONARI
●各部門賞
<耐震部門>
東大×LIXIL×キダテ/ITAMADO2
<デザイン部門>
四国能開大/格剛V
<加工、施工部門>
四国能開大/格剛V
<環境部門>
四国能開大/格剛V
<審査員特別賞>
チーム匠(アキュラホーム+東京大学木質材料研究室+篠原商店)/矢来
出場耐力壁の図面やグラフ、成績表については公式サイトで公開しています。
http://be-do-see.com/tairyokuhekiJC/press/

(木造耐力壁ジャパンカップ実行委員 岩崎敏之)